2020.09.21
こんにちは。
山ノ井店の松本です。
暑かった夏も終わり
爽やかな風や空の雲に秋を感じるようになりました。
秋といえば「読書」
日頃から時間見つけて
色んなジャンルの書物に触れたいと思っていますが
思うように読書量は増えず、、、
そんな私が最近読んだ本の中で心に残った1冊を紹介します。
「運命の子」 トリソミー
短命という定めの男の子を授った家族の物語
松永正訓(まつなが ただし) 著
2013年度 第20回小学館ノンフィクション大賞受賞作品
大学病院の小児外科医として
19年間で新生児88人を含む約1800人の手術を行なってきた
松永医師が小児科を開業。
その中で地域の総合病院の依頼を受け、
ある13トリソミーの子のかかりつけ医となり
その家族と関わっていく話。
生まれてくる命が助からない病気を抱えていたとしたら
その家族はどのように受け入れるのか。
母親は、父親は、兄は、祖父母は。
それぞれの心の中のこと。
他にはゴーシェ病、ミラー・ディッカー症候群の話も。
どれも染色体異常である。
約20年前までは短命であることを理由に
生まれても積極的な治療をすることは
赤ちゃんにも母親(家族)にも酷である、
といわば見捨てられてきた命。
産科医、小児科医、小児外科医、
それぞれの立場で考え方が違うことも衝撃だった。
第13章 誕生死した18トリソミーの子
は涙が止まらず。
そして出生前診断についても。
今や命が選べる時代。
何が正しくて何が間違いなのか、
そういうことではない気がした。
家族の数だけ答えがあっていいと思う。
ただどんな命も尊く
この瞬間にも家族の優しい愛や祈りの中にある命を、
1日1日を大切にしたいと思った。
松永先生の著書、
他にもあるみたいなので読んでみたいと思います。